フットケア・6箇条

フットケア・6つのポイント

 

外反母趾や巻き爪、タコ、ウオノメといった足のトラブルは、多くの場合、歩き方や姿勢、爪のケア、靴の選び方といった毎日の生活習慣の誤りが複合的に絡み合って起こります。

 

ですから、生活習慣病の1つといってもいいでしょう。

 

糖尿病や高血圧といった生活習慣病が投薬だけでは治らないように、足病変も病院の治療だけに頼っていては、良くなりません。

 

治療で一時的に良くなったとしても、普段の歩き方や靴が変わらなければ、足の同じところが圧迫されて、再発してしまいます。

 

私たちは、私だちか思っている以上に足を酷使しています。

 

歩いたり、靴を履いたりするのは、毎日のこと。

 

もし、歩き方が悪かったり、靴が合わなかったりしたら、私たちは毎日、自分の足をいじめていることになります。

 

足をいたわってあげることが、足病変を予防Iし、改善させる第一歩になるのです。

 

足病変から足を守る基本は、毎日のセルフケアです。

 

顔や手の手入れは毎日しても、足の手入れはおろそかになりがちです。

 

しかし、多くの場合、足への無関心が足病変を引き起こし、悪化させる原因なのです。

 

セルフケアの目的は、足を清潔に保ち、正しいケアをして、歩き方や靴選びに気をつけることです。

 

「そんなこと。わかっています」という人がいるかもしれませんが、そのやり方が間違っていたり、効果のないやり方だったりすることもあります。

 

セルフケアは、我流に陥りがちなのです。

 

足に対する正しい知識を持って、適切にケアすることが大事です。

 

 

そのポイントは、次の6つです。

 

@きれいに足を洗うこと。歯ブラシを使って、爪の周りもきれいに洗浄します
Aしっかり水分を拭き取ること。拭き残しに注意してください
B足を保湿すること。爪も十分に保湿してください
C爪を正しく切ること。四角に切るのかポイントです
D正しい歩き方や姿勢を身につける。体幹部を使って、足の負担を減らすことが大事です
E自分に合った靴を選ぶこと。インソールやコンフォートシューズをもっと活用してください

 

いずれも、そんなに難しいことではありません。 

 

セルフケアの習慣が身につけば、それだけで軽い足病変なら改善します。

 

悪化した足病変でも、進行を削めて改善に導くことができます。

 

逆に、毎日のセルフケアを怠っていると治療をしても洽りにくく、治っても再発します。

 

足のセルフケアは、健やかな足を保ち、一生健康に歩くための基本です。

 

以下、ひとつずつ見ていきます。
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外反母趾:足の第1指《親指》のつけ根の骨が外側に突き出た状態
巻き爪:爪が横に巻いている状態

ポイント1 足を洗う

 

爪の周りは歯ブラシで

 

足を清潔に保つことは、あらゆる足病変を予防する第一歩です。

 

軽い炎症程度なら、足をきれいに洗っているうちに治ります。
また、毎日足を洗うことで、足のちょっとした変化にも気がつき、トラブルを早い段階で見つけることができます。

 

毎日入浴していても、意外に足は洗えていないものです。
おざなりに洗って終わり、という人も少なくないのではないでしょうか。

 

足を洗うときは。少量の石けんをよく泡立て、スポンジやタオルで足全体を包むように、ていねいに洗います。
指と指の間は、白聯菌などに感染しやすいところですから、手の指を差し込んで1本ずつきれいに洗いましょう。

 

石けんを直接足につけるのは、おすすめできません。
石けんをつけすぎてしまい、皮膚の弱い人はトラブルを起こす原因になります。

 

汚れは。きめ細かい泡に包まれることによって浮き出てきます。
洗顔と同じように、石けんをよく泡立てて、泡で汚れを取るようにします。

 

洗いにくいところは、歯ブラシで洗うといいでしょう。
軟らかい歯ブラシを用意し、よく石けんを泡立てて。爪やその周り、足裏の指のつけ根などを洗います。

 

特に、爪と指の間、爪の側面、生え際は、古い角質がたまりやすいところなので、ていねいに洗ってください。
爪の側面や生え際は爪と皮膚の開に溝があり、そこに角質がたまります。

 

また、まき爪があると、爪が皮膚を押して溝が深くなり、角質がたまるので歯ブラシできれいにこすります。
この歯ブラシを使った洗浄だけで、巻き爪がよくなった人もいます。

 

歯ブラシが硬いと皮膚を傷つけることがありますから、気をつけてください。
歯ブラシは一家に1本用意して、みんなで使うといいでしょう。

 

ただし、爪白癖や足水虫のある人は、自分用の歯ブラシを用意してください。
歯ブラシを使う足の洗浄は、週に2〜3回で十分です。

 

また、足を洗いすぎるのもよくありません。
爪や指を傷めたり、皮脂を取りすぎて皮膚や爪が乾燥したりする原因になります。

 

何事も適度を心がけて清潔を保ちましょう。

ポイント2 足を拭く。

 

水分の拭き残しに注意

 

お風呂から上がったとき、足をしっかり拭いていますか。

 

バスマットで足裏だけ拭いて終わり、なんて簡単なことですませていませんか。

 

せっかく足をきれいに洗っても、足拭きがおざなりでは、病気を呼び込むことにもなりかねません。

 

水分が皮膚に残ったままだと、その水分が蒸発するときに熱を奪い、皮膚が乾燥しやすくなります。

 

また、指の間に水分が残っていると不衛生になり、湿疹ができたり、白癬菌やカンジダなどの感染の温床になったりします。

 

お風呂から上がったら、軟らかいタオルで指と指の間、爪の周りなども1本1本ていねいに拭き取りましよう。

 

皮膚や爪を傷つけないように、こすらず、タオルに水分を吸収させるように、押さえなから拭き取ります。

 

よく乾いた清潔なタオルで拭くのはもちろんですが、バスマットもこまめに洗濯し、よく陽に干して乾燥させます。

ポイント3 足を保湿する

フットケア・6つのポイント

 

足も保湿する。乾燥しやすい爪も忘れずに

 

お風呂上がりの足をそのままにしておくと乾燥しやすくなり、トラブルの原因になります。

 

皮膚がしっとりしているうちに、クリームなどをつけて保湿しましょう。

 

足のスキンケアは、保湿が中心です。

 

お風呂上がりだけでなく、普段から保湿効果のあるクリームでしっかり保湿してください。

 

皮膚が乾燥しているとバリア機能が低下し、かゆみや湿疹の原因になることがあります。

 

クリームをつけるとき、乾燥しやすいすねやかかとにはつけても、指や足裏はおろそかになりがちです。

 

足裏から指先まで、まんべんなくクリームをつけてください。

 

皮膚を傷めないように、皮膚の繊維(横じわ)に沿ってやさしくすり込むといいでしょう。

 

その際、見落とさないでほしいのが爪です。

 

特に空気が乾燥しているときは、爪も乾燥します。

 

爪の上や周囲にもクリームをすり込んでください。

 

使うクリームは、手元にあるハンドクリームで十分ですが、保湿効果を特に求めるときは、ワセリンや尿素入りグリームかいいでしょう。

 

ワセリンは石油から精製された油で、医療機関でも皮膚疾患の保湿剤としてよく使われています。

 

皮膚の表面に油の膜を張って皮膚の乾燥を防ぐとともに、外部の摩擦や刺激から皮膚を保護します。

 

乾燥によるかゆみ、ひび割れ、ささくれなどにも効果があります。

 

ワセリンは伸びがあまりよくないので、少量を手に取ったら両手でこすってよく伸ばします。

 

皮膚が湿った状態のときにつけると、なじみやすくなります。

 

尿素は尿のなかから発見された物質で、角質をつくるケラチンというたんぱく質を分解する働きがあります。

 

硬くなった角質や、かかとのザラザラなどを取り、肌をなめらかにします。

 

さらに、水分と結合しやすい性質を持っているので、肌を保湿してしっとりさせます。

 

つまり、保湿と角質除去の両方の作用かあるのです。


ポイント4 爪を切る 

フットケア・6つのポイント

 

「丸く」ではなく「四角に」

 

小学生の子どもたちの足の測定会でのこと。

 

みんなが爪をきれいに丸く切っているなかで、巻き爪を治療するために爪を伸ばしている子どもが1人だけいました。

 

ところが、そういう爪では学校の検査に合格しないのだそうです。

 

爪は一律に短く切りそろえる。しかも、指の形に洽って丸く切る。

 

それが一般的にいわれている正しい爪の切り方のようで、学校でもそう指導しているのでしょう。

 

どういう爪の切り方が正しいのか。学校側もわかっていないのです。

 

巻き爪や陥入爪(巻いた爪が皮膚に食い込む状態)といった爪のトラブルを防ぐには、「スクエアカット」といって、爪を四角に切ります。

 

爪を指の先端か、それより少し長めの位置でまっすぐに切り、両端をヤスリでやや丸く整えます。

 

ヤスリのかけ方は、往復させず、一方向にサッサッとなでるようにかけます。

 

ヤスリを往復してかけると、爪の表面の縦の繊維に負担かかかって亀裂が入りやすくなります。

 

爪の湾曲に沿って、左右両端から中央に向かって半分ずつかけ、最後に上から下にかけて仕上げます。

 

絶対にしてはいけないのが、爪を短く切りすぎる「深爪」と、爪の角を斜めに切る「バイアスカット」です。

 

短く切りすぎると、指の先端が盛り上がって爪が埋もれた状態になり、爪がまっすぐ伸びなくなります。

 

その結果、爪が肥厚したり、内側に巻いたりしてくるのです。

 

また、爪は繊維のように、下から縦、横、縦の3層構造になっています。

 

ですから、爪の角を斜めに切ってしまうと、布を斜めに切ったときと同じように、内側に巻きやすくなります。

 

足の爪は手の爪と違い、好みやファッションで整えるものではありません。

 

地面をしっかり踏み踏みしめて歩き、転倒を予防するためのものです。

 

そのためには、爪が指の皮膚をしっかり覆って、足指にかかる圧力に抵抗できるようにすることです。

 

足指の機能を維持するためにも、爪は四角く切りましょう。それが、爪のトラブルの予防につながるのです。


ポイント5 歩き方・立ち方 

フットケア・6つのポイント

 

指やアーチの機能を使いこなす

 

足のアーチが崩れてしまう一番大きな要因は、なんといっても歩き方や立ち方の悪いくせです。

 

重心を足に正しくかけて立ち、足のバネを使って歩くことができれば、足のアーチが崩れることはそんなにありません。

 

正しい歩き方が身についている人は、高いヒールの靴を履いても足を痛めることが少ないのです。

 

歩いたり立ったりする動作は、毎日のことです。

 

小さなくせでも、それか毎日積み重なると、結果として大きな障害につながります。

 

ですから、悪い歩き方、立ち方はすぐに改善しましょう。もう年だからと、あきらめることはありません。

 

まだ若いから大丈夫、ということもありません。

 

悪いくせはすぐに直さないと、手遅れになってしまいます。

 

悪い歩き方の筆頭は、ペタペタ歩きです。
足をあまり上げず、足裏全体をぺ夕べ夕地面に着けて歩く歩き方です。

 

足を引きする歩き方も、ぺ夕べ夕歩きの一種です。

 

なぜ、この歩き方が悪いのかというと、足に本来備わっている指やアーチの機能を使っていないからです。

 

使わない機能はどんどん衰えていきます。

 

足の指を使わなければ、指の筋力や靭帯(骨と骨をつなぐ組織)が弱って、地面をつかんだり踏ん張ったりできなくなります。

 

足のアーチを使わなければ、アーチを支える骨や靭帯、筋肉が弱って、アーチか落ちてきます。

 

すると、ベタッと平べったい開張足になってしまいます。

 

この開張足が、多くの足病変のベースになっていることは、くり返し述べてきたとおりです。

 

では、正しい歩き方とはどんな歩き方でしょうか。

 

ひと言でいえば。かかとで着地し、足の第1指で後ろに蹴る歩き方です。

 

こうすると足の裏が返り。前に進む推進力が生まれてスムーズに歩けます。

 

詳しく説明すると、次のようになります。

 

@かかとで着地する
Aかかとに乗った重心を、足の裏の外側から足の第5指(小指)のつけ根に移動させる
B足の第5指のつけ根から第4指(薬指)のつけ根、第4指のつけ根から第3指(中指)のつけ根と、重心を移動させながら、足の指で地面をつかむようなイメージで、第1指のつけ根から地面を蹴り、最後は第1指で蹴り上げる

 

こうして歩くと、重心はかかと、足の第1指のつけ根、第5指のつけ根の3点にまんべんなくかかることになります。

 

この3点は、足の3つの大事なアーチの基点です。


ポイント6 靴選び 

 

インソールとコンフォートシューズの活用

 

足のトラブルには、靴が深く関わっています。

 

足に合わない靴を履いて、タコやウオノメが痛くなったり、巻き爪になったり、外反母趾がひどくなったりといった経験をお持ちの人は多いでしょう。
靴は足を守るために考案されたものですが、いつの間にか足を痛める原因になってしまいました。

 

その理由として考えられるのは、靴に求めるものが時代とともに変わってきたことです。

 

靴の起源は、紀元前3000年ごろのサンダルにまでさかのぼります。
その後、靴は狩猟が盛んなヨーロッパで発展しますが、その目的は足を保護して、足の機能をサポートすることでした。

 

つまり、生活を快適にする道具として、靴は進化してきたのです。

 

ところが、次第にファッション性か重視されるようになり、それに伴って、足にかかるに荷も人きくなってきました。
靴を履いてきた歴史の長いヨーロッパでは、合わない靴が足や体に悪影響を及ぼすことを、一般の人もよく知っています。

 

ところが、靴の歴史か浅い日本では。そういう認識を持つ人はまだ少数です。
消費者だけでなく、靴を作る側の人もそうでしょう。

 

ですから、おしゃれ重視で靴を選ぶ人かいる一方、合わない靴に悩んでいても、なかなか自分の足にフィットする靴に巡り合えないのです。

 

おしゃれな靴を履きたい気持ちは。女性としてよくわかります。しかし。靴に求められる本来の機能はファッション性ではありません。

 

足を保護し、足の機能を助けることです。

 

足の機能とは、体重を支えたり、歩行時に休のバランスを保ったり、地面からの衝撃を柔らげたりすることです。
そういった足の機能を十分に発揮できるように作られた靴か、よい靴だといえるでしょう。

 

よい靴の条件の1つとして。私は皆さんに、かかとのしっかりした靴を選ぶようにアドバイスしています。
かかとにカウンターと呼ばれる芯材か人つていると、足のかかと部分がしっかりと固定され、歩行が安定します。

 

一方、カウンターが入っていない、かかとのフニャフニャした靴は、着地のときに体が左右にぶれやすく、歩くたびに足首やひざに大きな負担がかかります。

 

足にトラブルのある人は、そもそも体がゆがんでいて不安定です。

 

そういう人がかかとのフニャフニャした靴を履くと、余計にゆがみがひどくなります。

 

そういう人にこそ、かかとのしっかりした靴を履いて、体のゆがみを改善してほしいのです。

 

自分の足に合った靴を履くと、姿勢がよくなり、バランスよく歩けます。

 

足と靴と歩行。この3つを切り放すことはできせん。

 

それらが三位一体になって初めて、足のトータルケアが可能になると思います。


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